NHKでも団塊世代の音楽を特集

 団塊の世代と呼ばれる方々が定年を迎えるに当たって、テレビ局が一斉に団塊の世代の様々な部分を取り上げだした。大挙しての文化の消費を期待する様々な業界では、団塊世代景気とでも呼べそうなものを期待している感がある。

 今日のNHKでは、吉田拓郎さん

元気です

元気です

が出ていて、ギターなどを弾くおじさんたちが盛んに映し出されていた。高価な憧れのギターを手にしてご満悦、といったところが時代をあおる側の狙いであろうか?それにしても、吉田拓郎さんのコンサートが白髪のおじさんおばさんばかりであるとは、ローリングストーン
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の現役性とは対照的である。

 こうしたマスコミによる日和見的な、ただ単に分析的な報道というものは、これから定年して真剣に何事かに取り組んでいくであろう方々にとっては、誤解を与える元になると危惧している。確かに、iTunesなどを見ていると、団塊の世代あるいはそれに近い人たちが、往年の名曲を買いあさっている光景が見られる。それはもちろん悪いことではないが、団塊の世代のお一人お一人が20代の頃には、その時代の共感できる部分を例えば吉田拓郎さんの歌の中に発見してレコードを買ったという、時代性の共有をされていたと思う。昔の曲もいいけれど、現代の中に自分たちの居場所を見つけることもまた、世代のギャップを乗り越えていく重要な要因になっていくのではないだろうか?
 そんなことを思いながら、珍しく早い時間のテレビを見ていた。