mF247で「土に還る」をネットリリース

 去年の12月以来、久しぶりに曲を公開しました。「土に還る」という曲で、こちらからダウンロードして聞くことができます

 それにしても音楽というものはいいものですね。自分の音楽でなくても、人の音楽を聞いてレコメンドを書く人がいて、その書いた人の感性の一部を信じて、他の曲を聴く。あくまでも、自分の感性にあったものを探していく。自分の判断で曲を聴く。とてもポジティブで、人間的な行為だと思います。人が進めるものをよいものだと思いこむのは、とてもネガティブに感じますが、人がいいと思ったものの中から、自分がいいと思う部分を探すのですから、曲を聴くという行為も人間関係に似ていますね。いい意味での人間関係に。

 「土に還る」という曲、相棒のjoeの歌詞ですが、いまだに彼は歌詞を変えるつもりでいます。どうしても、曲になると自分のイメージと違う部分が見えてくる。それはそれで、変えたものを唄ってみないとわからないですが、最終的にCDに収める時には、今回のmF247バージョンとはかなり違うものになるでしょう。曲の骨格など、大きく変わることはなくとも、例えば、相棒のドラムスなどは差し替える可能性も大きいと思います。そういったことは、アーティスト本人の納得という部分ですので、CDにするまでに紆余曲折は当然出てくるものです。すでにネットリリースされているものも、ほとんど手を加えていますし。

 この僕たちのRosemary&Timesというものは、音楽的な背景を長く保ちながらも、労働者としての出発点を大事にしています。現在よく聞かれている音楽の歌詞が、日本的な私小説風なところに根ざしているものが多いですが、このバンドはそこが違います。実際に労働者でもあり、現場の目線から社会を見ていくのですが、第3者的な、演劇的な側面からの社会の一つの形を映し出そうともしているのです。そういう意味では、この曲が持つ一つのスタイルは、大雑把に言ってRosemary&Timesの流れに沿ったものになっています(あたりまえか?)。

 2+3の五拍子が特徴の曲で、途中で調子が変わります。僕としては、五拍子の持つ変則性をポップなギターで変則に感じさせないようにアレンジしているつもりです。ギターには、Amplitude2を使用し、ベースギターもAmpeg SVXで音を編集しています。CDフォーマットだともっといい音であるのはいうまでもありませんが、そこのところは、CD完成を待っていただくということで。

 失業、リストラ、短期雇用、というような場面に多く遭遇する時代で、格差社会にどんどん進んでいます。上の立場にいる人ほど、現場の立場を理解しません。僕は有機農業者ですし、経営する側であり、現場にいるものです。収入も、同じ年のサラリーマンからすれば半分以下でしょう。しかし、僕たちは力強く生きていきます。何としても生き抜きます。音楽もずっと続けます。すべてにおいて、絶対にあきらめることをしたくないですね。前に進むのが、人間の本分ですからね、生物学的にも。