試行錯誤

 唄のメロディを変える、というのはやはりそう簡単ではない。「草子」での唄を「Rosemary&Times」として変えるのは思ったほどに大変ではなく楽しい作業だが、音程の比較的高いものを低いものに変えるという、言わば自分から自分という中で変えていくのは難しい。よいと思っても、後で聞いてみると説得力がなかったりする。それは、もう完成されたメロディというものが、その言葉の持つリズムを表現しているからだろう。

 だから、もう一度音程の高いメロディで唄ってみた。こちらのほうが気持ちは入る。低いメロディで歌うことで、高いメロディでも喉を使わないで唄える、という恩恵を得た。そのまま、こちらの仮唄を録音しておいた。エレクトリックギターも赤いストラトキャスターで仮テイクを録っておいた。

 もともと「山を崩さないで」という曲は、細かなアレンジをするような曲ではなかったが、今回はきっちりいろいろやってみようと思う。草子のほうでシンプルな構成を使っているので、Rosemary&Timesではエレクトリックなアレンジを緻密に行っていこうと思う。どうなるか、楽しみだ。