納得がいく、という落とし所

 若い時のように、レコードが出したい、CDが出したい、という憧れに似た部分のエネルギーは、大方捨て去ってきている。納得のいく楽曲として、世に問いたい、というのが本音だ。世に問うたとしても、注目されることはほとんどないだろうから、自分たちの記録として残るだけかもしれない。それでも、誰でもができるようなことを残しても意味がないと思う。でも、予算や時間の制約もあるから、できうるかぎりということになる。その中の最善を目指している。

 「清濁併せ呑んで」という曲のミックスを終えた。ドラムスを差し替えたあと、ベースを差し替え、ボーカルも差し替えた。漠然としたイメージをすっきりできたと思う。それができた原動力は、聞いてくれる人の存在である。この曲は、嫌いだという人がいる半面、ドラムスのjoeのお気に入りであった。そのほかに、聞いた感想で、ポップでいい、という意外な感想をくれた人もいる。そういったことが、より僕を後押ししてくれたのだ。

 昔のように、ライブを頻繁に行っていない、というか全く行っていないので、直接聞いてくれた人の感想は聞くことができない。その分、露出を多くしなければいけないかもしれないが、納得ができるところに持っていかないと、露出のエネルギーは得られない。少し時間がかかってしまったが、これからまた露出を増やしていかなければ…。