リサンプリングでの変化

 192KHz32bitファイルまではよい。ギターを聴いてもギターシンセを聴いても、歌もコーラスもよい。EQをいじるのはよいのだが、EQをいじってビットレートを落としたり、サンプルレートを落とすと違う音になってしまう。今回のようにアコースティックばかり強調された録音では、サンプルレートを落とすことで、引っ掛かりのある音楽になってしまう。引っ掛かりを強調するような音楽であるならばそれもいいかもしれないが、今回のイメージは素直なものだ。ギターシンセに限っていえば、これもあるかな?という肯定的な変化だ。

 結局、192KHz32bitファイルのエラーだけを修正し、左右のレベル補正のプラグインを挿入、曲のはじめと終わりの調整、そしてディザリングプラグインだけのマスタリングになった。

 小室さんのmF247での新しい曲も聞いてみた。全帯域を万遍なく使ったいい音には違いない。音色にも気を使っているのはわかる。が、リアルタイムの演奏の変化や、深みに乏しい。そういう意味では、対照的な世界だ。

 この曲には確固たるテーマがあるので、音のニュアンスだけを最優先した。こういう時に、タンノイのスピーカーは役に立つ。このスピーカーを使って僕の音の嗜好性を確認し、ビクターのスピーカーでも耐えうるもの、、それがマスタリングの今の目安だ。今日はそれが出せたと思う。