音が伸びる

 エレキギターと生ギターの一番の違いは、音の伸びであろう。ジャーンとコードをかき鳴らしてみたら一番違いがわかる。それにエフェクトを加えてみたらさらに違いがわかる。

 僕は指弾きである。指弾きをしたくて、あえてクラシックギターを習いに出かけたのが25歳過ぎ。エレクトリックギターを指弾きしたかったのに、数年間エレクトリックギターを弾けなくなった。右手も左手も基礎からやり直したら、やりたかったことが遠のいたのである。

 それで今、指でエレクトリックギターを爪弾いている。フォークソングの爪弾きとはちと違う。中川イサト氏のようなスリーフィンガーともちと違う。アタウアルパ・ユパンキに近いのは、オベーションクラシカルを弾くときのこと。エレクトリックギターでは、マークノップラーが好きだけれど、僕のは少し違う。

 話を元に戻すと、オベーションクラシカルギターで昨日は弾き語りをしたわけだが、僕の思っているニュアンスからスピード感を割り引いたものになった。あとは、色彩の変化が意外に出なかった。ここは、今の僕にとって重要なこと。

 それで今日は、相棒のドラムスにあわせてエレクトリックギターを弾いた。ほとんど昨日オベーションで弾いたことと同じことをやってみた。どうやら、やっぱりこちらの路線で岬めぐりしそうだ。音が伸びることで、力が抜ける感じもする。セッションの時に相棒は、エレキのほうが音が伸びるから楽だ、と言っていた。このバンドはやはりこちらの路線がよい。