ギターを弾くのが楽しい

 いつだって曲の雰囲気に従って、アレンジやソロを組み立てていくものだが、今回はちょいと違う。ギターソロを入れない、ということ自体がいつにない決断だったのだ。

 即興のギターソロをいつもは入れるものだが、今日は、考えたギターソロを入れよう、と思いついたのだった。納屋のスタジオを出て、畑仕事をしようと思った瞬間だった。間奏のサビの部分を大音量で聞きながら、仕事の準備をしていた。不意にメロディがやってきたのだった。そのまま畑に行っても、作業をしながらそのメロディを口ずさんでいたのだ。

 畑の作業をひと段落させて、すぐにギターに向かった。決められたフレーズを弾くなんて久しぶりのことだ。弾いているうちに、楽しくなってきてしまった。たいしたフレーズじゃないんだけれど、楽しいことは間違いのないことだった。そのまま、録音。夜には、ストラトキャスターもユニゾンとハモリを織り交ぜて録音。それがまた楽しい。

 ああ、こういう分野は得意分野だったなあ、と改めて思い出した感じだ。長年の間、即興演奏にこだわりすぎていたのかもしれない、とさえ思うようになってきた。でも、このアレンジ、相棒に受け入れられるのであろうか?